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2014年5月13日火曜日

エルニーニョがサーフのフラット狙いに及ぼす影響を考えてみる【魚釣り】

 

エルニーニョ現象が起きると「冷夏暖冬」になるようですが、

それが釣りに及ぼす影響ってどんなものだろうと思い、愛しのヒラメさんを基準にして考えてみました。

 

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うわっ…遠州灘の水温低すぎ…?

 


エルニーニョとラニャーニャは(短期間であるならば)毎年のように交互に確認されている現象です。

ここでは前回大規模だったと云われている1997~8年のエルニーニョを基準として差異を求めていきます。

「冷夏」になる要因ですが、天候不順により日照時間が短くなるのが原因です。

これは端的に言えば例年より『太平洋高気圧さん@がんばらない』状況になりぐずついた天候になりやすいせいです。

そして「暖冬」になる要因は、『西高東低…? 知らない子ですね』となり、北地より冷気が入りにくくなるためです。

 

──とは言っても、浜松の過去の気温平均値を見ると、「温暖化って本当にしているんだなぁ」と気がつく程度に年々上昇していることにしか目につきません。

ただ、1998年の年平均気温が前後の年より高いことは、冬~春にかけて気温が高かったという証明にもなりえます。

 

ヒラメは船を使えば年中狙うことは出来ますが、陸から狙うなら5~6月か10~12月くらいしかチャンスがありません。

初夏までは浅場で産卵してからエサを食べて暑くなる前に帰る準備中で、晩秋は浅場にエサが豊富で寒くなったら帰るみたいな理由です。

遠州灘でいえば、キス・サッパ・イワシがこの時期に接岸するとチャンスってわけですね。

前年はGW中には釣れ始めてたみたいですが、今年はつい先週末から上がり始めたみたいです。

去年に比べて5月上旬の海水温が平均で1~2度程低かったのが遅れた要因かと感じています。

 

魚だって寒ければ温かい所へ移動したいし、その逆の行動を取ることは人間と似たようなものです。

 


 

魚の活性、つまり捕食活動には海水温が影響されます。

ヒラメの適正水温は18~24度ですが、あくまでも活動するのに”適正”であって、生存するためには更に低水温でも生きるのは可能です──が、その行動力は著しく落ちます。

 

現在の遠州灘付近の海面温度は18度前後となっており、ヒラメさんには適した水温になっていますね。(ちなみに1週間前は17度以下でした)

前年の6月上旬平均では22度前後となっており、7月上旬になると──

 

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図のように24度以上になり、ヒラメさんは「暑いから帰るわー」と浅場から深場の低水温の場所へと帰るわけです。

これが陸から釣れるシーズンの簡単な仕組みです。

 

ではエルニーニョ現象が要因の「冷夏暖冬」は海面温度にどのくらい影響を及ぼすのか。

 

数値だけのデータを見れば、夏季は平年より低く、冬期は平年より高くなります

単純な答えですが、そこから予想出来る今後はというと──

 

・ヒラメさん

夏季:6月中旬まで狙えそう 冬期:10月から1月迄狙えそう

・マゴっさん

盛期は6~8月だけど水温次第では去年より冬期で遭遇率高そう(小並)

 

大まかな目安でしかないですが、肝心なエサが来てくれないと彼らも接岸する必要がないわけで…。

海水温が1度前後するだけで漁業には影響が大きくでますけれど、日本近海では、平年と比べれば誤差レベルでしかないので、海産物に関しては「時期が早くなるか遅くなる・いつもの場所で採れる魚種が変わる等」だと思われます。

駿河湾奥のショアジギングの回遊魚狙いは少し遅れている感じ。

海水温が平年並の伊東~沼津辺りではいつも通りって感じですけど、三保・石津は遅れてるっぽい。

 

ただ、渓流に関しては、夏場に水温が上がりすぎないため、釣れるシーズンが長くなるかもしれません。

でも雨量が多くなると、増水で釣りどころじゃなくなる期間も増えそうです。

 

……、

日照時間がそれほど無いってことは、気温が大幅に変化することが少ない──つまりは海水温の変化も少ないかもってことで、サーフに関しては例年より状況が良い期間が長くなるのではないでしょうか。

 

ただ残念なことは、「冷夏」は日照が肝の農作物に関してはダメージが大きい点ですね。

1997~8年にかけてのエルニーニョ現象では、被害総額が世界で33兆円規模だったそうですから、平年並が一番いいのです。

日照時間が減ると体調も崩しやすくなりますしね。

 
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