本州縦断コースの進路を予定していた台風が過ぎ去った後、ようやく訪れた「現在台風は発生していません」のアナウンス。洋上は実に1ヶ月振りに本来の姿を取り戻したといえる。
季節は秋へと明確に移り変わり、世間は行楽シーズンへと返還していく。
よっしゃー! 秋だー!(歓喜)
はじめは新居で釣りをしようと思っていたけれど、浜名湖周辺はあいにくの爆風。台風が東に移動したことにより、一時的な冬型の気圧配置になり、風が強くなるとは思っていたが、想像は現実よりも低い想定をしていた。
ならば、と風の弱い地域に行けばいいと思い、御前崎より東側に行こうと思い立った。
到着すると浜松の爆風はなんだったのかといいたくなる程の穏やかさ。そして釣り人も多かった。
メジャーな御前崎港に比べマイナーな地頭方港ならまだ選択肢はあると思い移動。こちらも釣り人は多めだったが、まだ余裕がある。公園近くで車を横付け出来る超楽な場所を確保してスタート。
釣れてくるのはヒイラギとフグ。エサが取られるペースが半端ない。どこでも似たような状況で、2週間前くらいならアジサバで楽しめたはずだけど、随分と魚種が変わったものだ。
投げ釣りもしようとしていたけど、目の前に刺し網を入れられて釣り辛い状況になる。夕方まで適当にやって浜名湖で夜釣りでもしようと切り替えた。
ここでキープしたのは針をごっくんしすぎてグッタリした手の平サイズのメジナ1匹。
日も落ちて風も冷たく──ヤバイヤバイヤバイサムイサムイサムイ。
浜名湖は夜になっても風は強め。気温も13度くらいで帰りたくなる衝動に駆られる。
ジモティーながら初めてやる浮見堂で始めるも、投げ釣りでは全然反応がない。ルアーも平行して投げるも、巻き過ぎたPEのバックラッシュをほどく作業が続く。
小さい寂れた船着場でたまたまルアーで底をとったとき、何かが引っかかる。
根掛かりかと思ったけれど、微妙に動くからロープでも引っかかったかなと糸を切ろうとして竿を真っ直ぐにして引っ張ったら予想外にスポンと取れた。それでも微妙に重いナニカが付いている。
ヤッター、カニツレタヨー。
誰かが切ったカニ網にカニが掛かりつつ、それを俺が釣り上げるという棚から金塊的なオイシイ展開に。他にも2個程天秤仕掛けが付いていることから、こいつはこの釣り場の謎の仕掛けキラーだったと伺える。
タイワンガザミさんは随分長いことこの状況に陥っていたようで、甲羅は砂泥がこびりつき、既にぐったりとしていた。レスキューしたのが捕食側ですいません。でも元気な状況なら針を外すのも恐ろしい。
思わぬ獲物をルアーで釣り上げた後、別の場所で底をとったらカキ棚ヒットしたようでリーダーからぷっつんしてルアーをロスト。300円(送料別)の損失である。
ここで状況を打破するために、作るのが面倒で敬遠していたウキ釣りをやろうとする。
リール2個はルアー仕様にしていて、道糸にリーダーを繋いでスナップをつけているため、ウキ釣りをやろうとするならリーダーを切る必要があった。ゴム管に刺すタイプならこれでもなんとかなるんだけど、あいにくとそれは持ちあわせていない。
それならばと、スナップにウキのサルカンを繋いで、更にそのサルカンから1m程ハリスを繋いで簡易的な電気ウキ釣りの仕掛けが完成する。浜名湖の陸っぱりなら、1mもあれば充分だ。
第一投からスポーンとウキが潜るも乗らず。幸先良くテンションも上がる。
そこから1時間程頑張るも釣れたのはチビセイゴ達。ウキ下があってないのか活性が低いのか、ウキにアタリが出にくいので針がめっちゃ飲まれる。仕方ないので美味しく頂く。
3匹キープしてその中の1匹がヒラスズキだった。ただでさえ珍しいのに浜名湖で繁殖してるのだろうか。
海の掃除も出来たし、久々に魚を持ち帰れたしで満足である。
このぐらい小さければ、アジングとかメバリング用のワームでちょいちょいやれば入れ食い状態で面白いだろうな。
まあ釣れる魚種が台風26号前と変化しているので、これからは特定魚種を釣るよりも広く探る釣りの方が良さげかな。過去のスタイルのミャク釣りや根釣に切り替えて、純粋なテトリストに戻る時が来たようだ。カサゴなんて長いこと釣ってないしなあ。
密林から1号のPEが届いていたのはいいんだが、巻くリールが無い件。
浜のヒラメはこれからなので火曜日から本気だす。
ちなみに各地の風速は、御前崎が4m、舞阪が10mくらいだった。今切だけで考えていたら間違いなく帰っていた。東に40km程移動しただけで随分風も変わるものだなと実感した一日だった。